■ 時間差逆流に愛を込めて。

久々に午前に予定がない。
遅く起きては久々なパソコンに手を伸ばす。
時間がないなりに完全にしたつもりだったのに、
「やべぇ早まった」
そう思った。
これが一週間前でも間に合わなかった。
一ヶ月前なら話は変わった。
一年前ならあたしはこんな思考してない。
だからこれでよかったんだ、と画面を閉じた。
全てやり返すのはセンスが足りないもの。

あたしが「理由だ」と叫べば、
それはどんな些細なことでも自分にとって理由になる。
「幸せだ」と嘘でも叫べるならまだ幸せだ。
でも羨望がないわけないだろ。
あたしだって落としたものは数え切れないさ。
それでも…

「私はそれだけ考えたことを口に出しても、それ故泣いてる時に会いたいとは言えないでしょう。その代わりに持っていて。私は泣きたくなったら最後の力で怒って『持ってきて！』って言うから。そしたら何も持たずにあなたは駆けつけるの。沈黙の後笑って『あ、持ってくるの忘れた』って。それを繰り返せば優しくなるまで時は経ってくれるから。」

画面を閉じた後、夢を見ようと目を閉じた。
これより酷い展開にはならないだろうと安心して目を覚ます。
家を飛び出して久々に見た人たちとまだ見ぬ人達。
こんなあたしを歓迎してくれてありがとう。

守りたいものが、ある。
守るべきものが、ある。

大人買いの理由を手に握り、
待ち合わせまであと一時間。
親に頼まれた用事を済ませて、残りは…