■ 滑稽で涙が止まらない待ち合わせ。

ワクワクするような、
憂鬱を噛み殺すような、
一人の放課後。
今日行く買い物も胸が躍るな、って思う。
また恋しそうな日常を否定し、
ちゃんと味わったことに成長を感じると共に、
断ち切るものは断ち切ります、
なんて口だけにならぬように気持ちを殺してみたり。
一人でも生きられる人になりたい。
嘘。
どれだけ否定しても一人じゃない人になりたい。
あの時みたいに。
それを一人で実感出来る人になりたい。
遠いなぁ。

ふと、足が向いていた。
聞いた話のせい。
口になんて出さなかった新しい真相のせい。
そうゆうのが信じられないんだって。
人はあまりいなかった。
知り合いは一人もいなかった。
なんだか滑稽な図を想像して、
でも愛しくて嬉しくて堪らなくなって、
誰にも見つからないうちに速度を早めて進んだ。
また足が向いていた。
遠回りだったんだけど。
なんでだろうね。

人気のないスペースには別の何かも思い出し、
答えは出せぬまま、
あたしなんかのことを考えてそこに立ってた人たちに想いを馳せる。
ごめんね。
ありがとう。
本当にありがとう。
嘘のつもりで取り繕った言葉、それこそが真実かもね。

やり返したらどんな反応するかと心に秘めて、
今日も贅沢な夜道を走る。
笑うかな。
喜ぶかな。
…果たして気づくかな。