■ 貴婦人の鳥籠。

どう考えても。
いや、変わるものを憎むと言ったのはあたしだ。
変わらない気持ちが欲しいなんて言ったのも。
あたし自身が。
それを持ってると言い切ったのはあなた。
持ってるからって言ったのはあたし。
変わらないでいようね。
認めたくない。
きっと、そっちの面しか見てなくて、
だから「変化」がそれでしかなくて、
一人の世界で満足してた。
一つなら自信はあった。
景色、望まなくても流れる。
二つ持てるほどは器用じゃない。
変わらずにいられるのは、
幻想を持ってるからだけさ。


鳥は放せば逃げてゆきます。
想像もつかないぐらい、自由に。
それが嫌なら、
息の根を止めてでも籠に留めておくべきだったのです。

きっと自分が失いたくない誰かのためなんだよ。
あれ、おかしいな。
大切だったのに、全部。

「失くして気付く大切さ」
逆もまた然り。
夢の命題と同じかな。
見失ったかも。
いやいや、増えただけ。


ドキドキしちゃーう♪
ヤバい、こっちが胸キュンだ。
幸せなんだろうなぁ。
そんな風に見上げて想った。